学習参考書について

● 私が学参を書く理由

慈善事業です.(笑)
著書1冊につき,1年間に入る印税って河○塾さんからいただく講料の数日分ですから.一方書くのに費やした時間は・・・恥ずかしくって言えません...だいたい,1冊1持病です.
自分の生徒にこれ伝えたい.でも授業時間内には伝え切れない・・・.それが「書く」動機です.「伝えきれないもの」.その最たるものが「計算」「センター対策」「確率」というわけです.おそらく私以外にもこう思っている指導者の方が大勢いらっしゃるだろうという予測のもと,社会貢献させていただいている“つもり”です.
(「勝てるセンター」シリーズの廃刊は残念ですが,新課程版作ってもあと数年で廃止されるテストなので投資回収見込めませんから.企業である出版サイドとして当然の判断でしょう.)
一方,「入試典型問題解法」的なことは授業でガッシリ伝えられるので,優先順位としてはどうしても低くなります.書くのは超楽ですが,他にもたくさん出版されてますしね.
もしあなたの先生がやたら授業で自著を宣伝していたとしても,それ,金目当てではないです.少なくとも「数学という教科」においては,「執筆」は「ビジネス」として成立しません.その先生は,たぶんあなたに受かって欲しいから自身の自信の書を勧めているんです.(私もーーー.)

● お勧めの本

ここ私の最大の弱点.すいません.受験生時代&講師生活を通して,学参を使ったことがありません.(先輩の先生からいただいたことはありますが・・・.)教科書(受験生時代は+Z会)オンリーです.以前マナビス関連の会議で,あまりに無知なので校舎スタッフの方にドン引きされてしまいました...(スイマセン)
以下は大まかな印象に過ぎませんが・・・生徒さんに見せられたり,書店でひょろっと立ち読みしたものの中には・・・かなりヤバイものがあります.(どっちの意味の「ヤバイ」かわかりますよね?)「あー.自分で書かなきゃ」ってなるわけです.
あ,“教科書オンリー”ってのは数学の話です.今本棚数えたら英単語集20冊くらいありました...受験生対象商品の中では,鉄力のが断然優れていますね.トップ大学目指す人で他のを使う人が存在することが理解できません.「書く」ことの苦しみを知る者の立場から言わせてもらうと,品質の差は歴然です.

● 簡単・確実な学参の選び方

結論:無い.
「学参」の宿命として,次の事実が.

  • ちゃんと取り組む生徒さん→当然,内容を深くは理解していない.
  • 理解している(?)指導者→当然,真面目に解いたりはしない.(?)

という訳で,基本この世にその「本」を正当に評価できる人など(ほぼ)いないのです.(中にはマジメに解く先生とかいるのかなーーー?いらっしゃったとしらごめんなさい!!)
商売柄,大学受験の数学に関してgoogle 検索をするうち,学参を評価する個人サイト・ブログ等に辿り着いてしまうこともありますが・・・なかなか的を射てないのもあるようです.少なくとも自分でちゃんと解いてみないことには誤植の量とかわからないですし.
あ,ありました.私が生徒に紹介する本.「医学部攻略の数学」(河合出版).これは,執筆されている先生への個人的信頼と,他の(やはり知っている)先生による校閲を経ているという情報に基づいています.もちろんちゃんと解いてはいませんので,「ぜーーーったいいい本です!」とまで絶叫はしてませんが.
という訳で,「著者への信頼感」「知人の口コミ」「アマゾンのレビュー(ポジ・ネガ両サクラあるかも~)」「手に取ってみたときの印象」「解答の詳しさ」等々で総合的に判断・・・.この「本物を見極める審美眼」って,これから世の中渡っていく上で何かにつけて重要ですよ!三晩もあれば書ける程度の内容でも,優秀なデザイナーさんに依頼して立派なカバー付ければ,それ相応の本に見えていまいます.アナタ,ちゃんと見分けつきます?
すいません.あまり役に立たなかったですね.今の仕事をこなしながら学参をマジメに解く時間ができることはたぶん永久に来ないと思われ・・・.リタイアしたら学参紹介サイトやろうかなー.反撃喰らう怖れなくなるから星1つばっか付けちゃいそうだけど.

● 学参は高品質であらねばならぬか?

用途によります.
「勉強の仕方」→「春」→「●質?それとも量?(参照)」にも書いたように,勉強のコツは『メリハリ』です.

  • 「メリ」=「量」→力を抜いて
  • 「ハリ」=「質」→精緻に

「ハリ」で使う本はめちゃくちゃ重要な『学習ベース』(その上の「●繰り返して身に付ける」参照)ですから,高品質であることが絶対です!で,私が品質保証できる書物としては,まず「教科書」があげられますが,残念ながらこれは超初学者向きに書かれているという弱点があるので,どうしても「河合塾のテキスト」ということになってしまいます.それに代わるものを自分で見つけなければならない環境にいる人は,多少時間を掛けてでもしっかりしたものを選びましょう.
それに対して「メリ」の方は・・・いい加減にたくさん問題を解く(解き方のパターンに慣れる)練習ですから,答が読んでわかる程度に書かれていれば別に問題ありません.
私が自分の生徒さんから問題集関連の相談を受ける際には,必然的に「メリ」の方になりますので,「ごめーんよく知らないんですー」のままで今日まで来てしまっているわけですが・・・
例外分野が「確率・場合の数」です.授業だけではとても必須事項を網羅できないんです.
例外事項が,「計算」です.私は授業で計算プロセスを全て(常用対数の筆算も(笑))その場で実行して見せますが,とはいえ全分野の正しい計算法を網羅することは不可能ですから.
例外テスト形式が「センター試験」です.解答形式が独特なので,ちゃんとツボを押えた指導が不可欠.ただ単に「センター穴埋め形式の問題」が並んでいるだけの“センター対策本”では意味がありません.

このページ書いてみて,自分がどうして“あんな”本を書いたのか,自分自身だんだんわかってきました.(笑)